映画豆知識:映画とテレビの違いとは・・・?
映画豆知識:映画とテレビの違いとは・・・?
以前述べた様に、映画のフィルムは1秒間24フレームで動きます。しかし、テレビで放映される時は、1秒間に30フレーム動きます。日本やアメリカ、韓国、台湾、ビルマ、南アメリカ半分のテレビはNTSCシステムと言って1秒間30フレーム(正式には29.976)になっています。ヨーロッパ、ブラジル、中国、アフリカ半分、オーストラリアはPAL(パル)システムと言って1秒間25フレームです。その他、旧フランス植民地の西・中央アフリカ、また旧ソビエト連邦共和国系はSECAM(セカム)システム(1秒間25フレーム)が使われています。
つまりシステムを開発した国や企業、電源の周波数などが要因で、世界で異なる放映方式が作られたのでしょう。世界で配給される作品は、そのマーケットや国によるシステムに合わせてマスターを造り直さなければいけません。
つまり映画からテレビ向けのビデオやDVDにフレーム数をアジャストする変換作業を業界では「テレシネ」と言います。24フレームから30フレームの変換のやり方を2:3プルダウン、またはドロップダウンと言います。アメリカでは、主にプルダウンと言います。
仕組みは図を見ながらだとわかりやすいです。簡単に説明しますと、テレビやビデオ映像は1秒間に60フィールドあります。1秒間60分の1は、まず肉眼でも見えないので、ずれてたり、重なっても、なくなってもわかりません。24コマのフレームは2フィールド、3フィールド、2フィールド、3フィールドと奇数は2、偶数は3と変換されて行きます。そしてその後、2フィールドづつ1コマを形成して行くわけです。すると1秒間に24コマが30コマに変換される仕組みができるのです。
わかりましたか? 世界中のサッカー場の大きさが同じ様に、世界統一のシステムがあれば便利なのですが…。でも野球場の大きさがそれぞれ違うから、システムも違っても普通なのかもしれませんね。
- 2010/05/31(月) 12:15:39
映画エンジェルゲーム(Angel Game)プロモ#1(1:12)
映画エンジェルゲーム(Angel Game)プロモ#1(1:12)
撮影現場写真盛りだくさん!! どうぞお楽しみに!
- 2010/05/23(日) 14:48:44
映画豆知識「アスペクト・レシオ」とは?
映画豆知識「アスペクト・レシオ」とは?
前回、映画は1秒間24フレームと言いましたが、映し出すフォーマットが何種類かあります。つまり縦と横の比率が異なる画面/スクリーンがあります。英語ではアスペクト・レシオ(Aspect Ratio)と言います。
4:3(1.33:1)は横4に対して縦が3で、一般的な従来のテレビがそうです。消費者用のビデオカメラもほとんどが4:3です。映画の16ミリフィルムもこのレシオです。1932年にアカデミー・レシオ(正式には1.37:1)として当初映画の標準比率と設定されました。現在の主流はアカデミー・フラット(1.85:1)です。
16:9(1.78:1)は、HD(ハイ・ディフィニション)のテレビがそうです。従来のテレビより、横長になってます。現在の新しいテレビはこれが主流です。
1.85:1は、いわゆる一般的な35ミリ映画です。1953年にアカデミー・フラットが紹介され、現在の主流となりました。日本ではビスタ…サイズと言います。
2.35:1は、撮影用カメラ機材会社パナビジョンが開発したシネマスコープといい、さらに横長です。大きなワイドスクリーン(横長の画面)に映る広大な景色や、アクションは、臨場感や迫力が違います。ただ座る席によっては、人物が両端に居ると目で一度に追えない場合もあります。つまり視野に入らない場合もあります。
ところで美術用語で最も美しく見える比率がゴールデン・レシオ(黄金比率)と言い、1.618:1です。昔の絵画や建築物に見ることができます。日本の名刺のサイズや、美しくに見せる歯の形もそうらしいです。映像を一番奇麗に見やすい画面の比率と関係してるかもしれないですね。
でもなぜ何種類もできたか歴史的に見ますと、もちろんビジネス的要素が多分にあると思いますが、カメラやフィルムの性能も改良されるにつれ、様々な会社やスタジオが独自で開発した技術でよりよい映像の見方、見せ方を追求した結果なのでしょう。
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- 2010/05/18(火) 13:39:10