マタミタ・シリーズ! さらに難解な「マルホランド・ドライブ」映画リビュー!

マタミタ・シリーズ! さらに難解な
「マルホランド・ドライブ」映画リビュー!


見損ねた映画『ミソコネシリーズ』だが、今回は、昔見たけど、再度どうしても見る必要になった作品を紹介しよう。『マタミタ・シリーズ』とこうことにしようか……?

最近どういうわけか偶然にも、何人かの友達との別々な会話で「まるで『マルホラン・ドライブ』みたいだな」とか「『マルホランド・ドライブ』ぐらいわからなかった」など、連続して比喩表現として幾度となく話題に出て来た。



2001年劇場公開時に始めて見た時を思い出した。なんとなくストーリーが、うるおぼえのうえ、わけわからないシーンも多く混乱した、としか覚えてない。

学生時代、夜中に見たデヴィッド・リンチ監督の『ブルーベルベット(1986)』のインパクトが凄かったので、それと比べると瞬間的な強いインパクトは無いけど、ジリジリしびれがくるような作品であったという印象だった。



そんなわけで、AmazonのInstant Videoで見ようと思ったとき、あれ、もしかして、と自分のDVDライブラリーを探すと、DVDが見つかったではないか! ということはDVDでもおそらく見たから、これで3回目になる。2回見てもまだはっきりと内容が把握できてなく、最初の事故死シーンとか、ナオミ・ワッツが空港から出てくるシーンとか、デニーズみたいなウィンキーズ・レストランで会話していうシーンとか、ベッドで死んでいる暗いシーンとか、飛び飛びでしか覚えていない。ということで、今回は、じっくり、内容をしっかり理解しようとして鑑賞した。



ところでロサンゼルスに住んでから、マルホランド・ドライブはこれまで何度か通ったことはあるけど、ハリウッドの山と山をつなぐ高級住宅地域を通って、見晴らしの良いクネクネした東西に伸びる不思議な通りという感じである。結構スピード出す車もいるので、脇見運転したりすると危ない。いくつか南北に伸びるキャニオン通りを東西につなぐので、信号ある交差点で交通渋滞に遭うことも。夜景がきれいで街が見渡せる。



その題名だけで、なんとなくミステリーさを既に醸し出している。マルホランドは、ウイリアム・マルホランド(1855~1935)という人物からとった名だ。ロサンゼルス市の水道局長で、砂漠だったロサンゼルスに233マイル(375キロ)ほどの水道管を建設して北から水を引き供給できるようにして、大都市の発展に多いに貢献した人物だ。



ロマン・ポランスキー監督、ジャック・ニコルソン、フェイ・ダナウェイ主演の『チャイナタウン(1974)』にもマルホランドに基づいたとされるキャラクターが出てくる。そっちのストーリーもロサンゼルスの水道の利権を争う陰謀と殺人事件だ。


簡単なストーリーは、夜にくねくね道のマルホランド・ドライブでリムジン車が衝突事故にあう。悪徳っぽい男達は死に、生き残ったミステリアスな黒髪のセクシー系の奇麗な女性が、トボトボとハリウッドの街まで歩いてくる。



あるアパートに忍び込んで身を隠して助かったが、記憶喪失になった。名前はリタ。たまたま、その家の留守だったオーナーの叔母さんを訪ねに来た女優志望の姪のベティが現れる。記憶喪失になったリタは一体誰なのか、残されたお金と青い鍵を手掛かりにして、謎を解こうと一緒に協力する。最後に辿り着いたのは、再度訪れたリタが住んでいたアパートのベッドルーム。腐った死体がありショッキングなエンディングが!

というまさに難解なストーリーだが、これだけでは何が何だか分からないだろう。



途中に、紙袋から小人?がでてくるコマ送りのシーンや、夜中に牧場?でカウボーイが 出てきて生意気な監督アダムに意味ありげに話しかけたり、アダムの奥さんは不倫していたり、シリアスなのかブラックユーモアなのか微妙なオーディションのシーンやスタジオでの撮影シーン、レストランの駐車場の裏に不気味な人物が潜んでいたり、演劇シーンや歌のシーンが出てきたり、リタがカミーラだったり、ベティがダイアンだったり、ウエイトレスの名前だったり……などなど、絶対一度だけでは理解できない点が沢山ある。もしできたら、あなたは、とてつもない観察力、分析力、洞察力を持っている稀な人物であろう。




監督は意図的にレイアウトしているのだろうが、シーンが現実なのか、回想なのか、妄想なのか、夢なのか、交差しながら混在している。シーンの絵、キャラクターの会話に注意していると、何かしらの手掛かりもあるのだろうが、謎が深まっていき、奇想天外な展開の連続なので、え? え? え? が頭の中で積み重なっていく。ちなみに2001年のカンヌ映画祭で監督賞を授賞している。



このスタイルはデヴィッド・リンチ監督のお家芸だろう、意味不明なようだけど、シンボリズムであり、観る人がそれぞれこういうストーリーなのだろうと考えさせるような作品になっているから不思議である。そして全てではないが、いろいろなヒントを拾って行くと、後々につじつまがあってくる部分もある。カウボーイはある意味で、無意識の中の「悪」のメッセンジャーだったのであろう。警告しにきてくれた。あと1回現れたら良いが、あと2回現れたら悪いと。実際にあと2回現れた。

ベティの自己破壊悲劇だが、途中途中で、別な道に行けたきっかけやチャンスもあったのかもしれない。結局は自己責任、ということか?

サスペンス・ミステリーであり、二人の女性愛を描き、女優になるには厳しい道である、というテーマも感じてしまった。競争社会の中、妬み、憎み、復讐、罪悪感、恐怖感が必ずついてくる。社会にアジャストして、うまく世渡りしていくには、処世術がないと難しい。色々な他人の反応や感情に左右されず、対応しきれなかったり、理想過ぎる自分の夢と現実のギャップが大きすぎると、残る道は「自殺」でしかない、という解読もできてしまう。自分に負けて、愛するカミーラに裏切られ、彼女を殺し、自殺……。夢は夢として思いのままに、都合良く空想、妄想しつづけてもいいが、いつかはそれに対面し解決しなければならないと、でも出来なければ悲劇を迎える、ということかもしれない。弱肉強食の世界に生きていくには、ダイアンのようにイノセントで真面目だと駄目で、適当にやってた方がいいのかも、とも思ってしまった。人は冷たい、社会は冷たい、一見応援してくれそうなフレンドリーに見える人たちでさえも(空港であった老夫婦)も、心の中では馬鹿にしていたし(車の中でゲラゲラ笑っていた)、孤独で淋しいものである。



最大の過ちは、ダイアンはカミーラのようになりたかったけど、なれなかった。黒髪の色気ある大人っぽい奇麗系のカミーラと比べ、ブロンドのべベティはイノセントで可愛いけど、見たからにカミーラを超える条件をもともと持ち合わせていない、ということに気付かなかった点だろう。



最後の劇場シーンで、カミーラがブロンドのカツラをつけている。これもベティの潜在的意識の表れだろう。女優としてスターになるにはどうしたらいいのか? 運? 才能? セクシー度? 美? 愛? 巧みな処世術? そんなことを感じてしまった。



ナオミ・ワッツのハリウッド出世作とも言えよう。イノセントで大きな夢を見るキャラクターを見事に表現している。この悲劇の作品の中で、せめてもの救いは、現実に、ベティ役のナオミ・ワッツが、その後見事にスター女優になって歩んでいる事だろう。イギリス生まれでオーストラリアでも育って、ニコール・キッドマンに誘われ励まされ、アメリカに来たが、長い間苦労した経験がある。2000年に撮影とあるから、1968年生まれの彼女が32才の時だ。画面の見た目は22,23才ぐらいにしか見えないから不思議である。その後の彼女の出演している作品はクオリティーが高く、共演者も素晴らしいので、お薦めだ。

最後にこの作品の高い評価は、「ふつうでない」つまり、見終えた15 分後にはスカっと忘れてしまうハリウッド映画ではないことである。この種の変わった作品も映画としてあってもいいのだ。いや、あったほうがいい。ということでやっぱり映画は面白いですねまた5年後、10年後に見ても楽しめそうな作品ですね。

* 英語発音一口メモ

ちなみにMulhollandの発音は、マゥホーランド、ホにアクセントがつく。マルのルは聞こえにくく、小さなゥをつけて、はやめに言ってマゥホーランド、だとネイティブに通じやすい。

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プロフィール


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1963年東京生まれ。東京出身。1987年ミネソタ州マカレスター大学卒業後、アーサー・ヤング・インターナショナル(現アーンスト&ヤング)入社。1994年UCLA大学院映画学部にて修士学位号(MFA)取得。MPAA(全米映画協会)賞受賞UCLAシネコ映画団体代表。

1999年春、短編「モーメント・カフェ」がヒューストン・ワールドフェスト映画祭で金賞受賞。2000年2月初長編スリラー映画「Cruel Game」DVD全米リリース(ユニバーサル)。「エンジェルゲーム」DVD日本マーケットリリース(D’s Gate)。「Deception」海外40ケ国配給中。

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